飛鳥川の原風景を取り戻す仲間の会
発足の趣旨と活動内容
明日香の自然
明日香村の山も全国の例に漏れず、昔の美しい原風景を失い、見渡す限りの杉、檜の育山となり、四季の変化もなくなっています。また、濁流や災害に弱いなど手入れ不足の人工林の抱える問題が深刻化しています。
栢森
栢森(かやのもり)は飛鳥川の源流域にあり、集落の隅々まで川が流れ、豊かな水に恵まれた地域です。この地位域の森は日本書紀に皇極天皇の雨乞いや、天武天皇の伐採禁止令の記述があり、下流域の生活環境を守る『水源の森』として大切にされてきました。
趣旨
当会は地元の方と共に、この地域の歴史的特性にふさわしい風景の再建を目指しています。
その風景とは、元栢森総代の目に焼きついている子供の頃の記憶に基づき『神聖な森として大切にされ、薪炭山に囲まれ、川は蛇行して曲線美を成し、両岸はツツジ、マフジ、ヤマユリなど四季折々の花が咲き乱れる』昭和初期の風景とする。
発足と活動
発足:1999年11月開始 年5回実施
総参加人数:約5000人(内訳:奈良県、大阪府、兵庫県、京都府、岡山県、埼玉県、神奈川県、地元有志)
活動範囲:女淵一帯
主な活動内容実績
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川筋の草刈り、整備
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女淵から左岸に敷石の遊歩道づくり、補修(70m)
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植栽(ヤマユリ100球、ササユリ200球)
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植林 山桜25本(内10本しらいみちよさんレクイエムロード協賛)ツツジ・コブシ・ホオノキ・サワグルミ・マメガキ・石楠花・ソメイヨシノ2本・薮椿5本・いろはもみじ5本・欅10本など59本植林やドングリの苗畑作り(メグスリノキ100本、クヌギ、ナラガシワなど)
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赤米づくり(嶋村会長)
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田畑の復元 蕎麦、こんにゃく、どろ芋の栽培
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猪などの獣対策 ネット張り、柵作り
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国蝶オオムラサキの定着化 飼育・小屋作り・放蝶
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すぎヒノキ間伐700本・枝打ち・皮剥・運び出し
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ほかの団体との共同作業、交流会、研究者を交えての勉強会
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環境教育学習にフィールド提供
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活動記念絵葉書作成発行(ササユリ、ホオノキ、赤米、女淵など)
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2001年からエコマネー「あすか」実施
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活動日ごとの地元食材による炊き出し
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ヒラタケ植菌
平成16年 まほろば地域づくり大賞受賞
平成17年 みどりの愛護国土交通大臣賞受賞
平成18年 明日香村自治功労者表彰・環境美化部門感謝状受賞